コンタクトレンズの処方箋には、どんなことが記載されているのでしょうか。処方箋の一般的な内容をご紹介しましょう。
1)患者名・生年月日・新規か再指示か等
2)処方レンズ名およびメーカー名
3)処方レンズデータ(左右のデータ)
(ベースカーブ・球面度数・直径・円柱度数・円柱軸・加入度数・その他)
4)処方枚数
5)装用方法(終日装用・連続装用)
6)処方箋の有効期限
7)医療機関名
8)医師名および捺印
9)医療機関の所在地・電話番号
10)眼科専門医登録番号
11)処方(発行)年月日
大体、このような感じです。薬の処方箋とはまた違った内容で、処方レンズデータの部分には専門的な用語がならび、少しわかりにくいですね。
では、処方レンズデータについてもう少し詳しくご説明しましょう。
ベースカーブ(BC):レンズの内面カーブの大きさです。すなわち、眼の丸みを表しています。自分に合わないものを装用すると、レンズがずれやすくなったり、見えずらかったりすることがあります。
球面度数(P・D・PWR・SPH):「0.00」が度なしになります。マイナスの数値が大きくなると度が強くなり、近視矯正が強くなります。プラスの数値のものは、遠視用です。
直径(DIA):レンズの直径で、単位は「mm」です。コンタクトレンズメーカーによって決まっています。
円柱度数(CYL・CY):マイナスの数値が大きくなると、乱視の度数が強くなります。
円柱軸(AX・AXIS): 円柱度数の角度を表します。乱視の度数だけでなく、乱視の角度も合わせることで見えやすくなります。
加入度数(ADD):老眼の度数のことです。遠くを見るための度数にこの度数を加えると、近くが見やすくなります。加入度数の数字が大きくなるほど、老眼の度数が強いということになります。加入度数は、年齢とともに変化していきます。
コ ンタクトレンズのパッケージを見ると、これらのレンズデータが記載されています。ベースカーブであれば「BC」、直径であれば「DIA」というように、ア ルファベットで記載されています。視力に変化がなくてレンズデータに変化がない場合は、このレンズデータさえわかれば、処方箋がなくてもご自分の眼に合っ たコンタクトレンズを購入することが出来るのです。
処方箋には、必ず有効期限があります。処方箋が必要なコンタクト販売店では、有効期限 が切れた処方箋は使うことが出来ないので注意してください。処方箋の有効期限は、14日間・1ヶ月・3ヶ月など、その医療機関によって様々です。コンタク トレンズ販売店に併設している眼科では、有効期限は当日のみという所もあるようです。